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樹輪舎 ジュリンシャ 京都

エッグチェア

 Twitterではお知らせいておりましたが5月4日に大阪の
イルムス梅田で行われたアルネヤコブセンの『エッグチェア』の
椅子張り実演を見学してまいりました。
これはフリッツハンセン・デンマークより職人さんが来日して
GW中に全国を廻りながら1脚のエッグチェアの張り込みを
実演してまわるというイベントで、本物の技を間近で見る絶好の
機会でした。
会場はインテリアショップの一角であまり告知されていなかったせいか
30人ほどの見物人。
ゆっくり椅子にかけて見学させていただきました。
用意されたエッグは革張りのもので、前の会場である程度まで
仕上られていました。
はじめスタッフの方の説明を聞きその後現れた職人さんは、
わたしと多分同年代の好青年。
途中まで仕上られたエッグの前に立つと何の躊躇もなくいきなり
縫い始めた。

職人さんが大勢の人の前で淡々と革を縫い続ける・・・・
革はその時の温度、湿度で伸びたり縮んだり、切れたり・・・と
一筋縄では行かない素材。
しかも1脚120万円以上する椅子のほぼ仕上げ部分(値段は
あとで知りましたが)
さらに途中、質問に応えながらです。
これはもう身体が覚えていると言うよりは自信に満ち溢れた
職人でしかできえない仕事です。
質問のなかではキャリアは16年ほどと聞く。
ただ、センスのある人なら
3ヶ月ほどでこの仕事は出来るようになるが、出来ない人は
一生出来ないとのこと。
そういう話の流れのなかで、フリッツハンセンジャパンの方が
“どなたか縫ってみますか?”という提案。
普段はシャイな私ですが^^ここぞとばかりに一番に手を
挙げちゃいました(^^)
で、実際に彼に教えてもらいながら一針、もう一針・・・・

はじめは順調でしたが釣針型の針を通して戻すというところで
なかなか針が出ない・・・・

滑り止めの指サックも針も汗で滑る。

家庭科は得意だったので針仕事には少々自信はあったが
まったく針が出ない・・・
私は一生出来ない方か・・・なんて言葉が心をよぎる。
解説の方が失敗したら買取でお願いします。なんて冗談いうて
ましたが笑えない・・・
(私の顔と一緒ぐらい彼の顔も引きつってる^^)
でも何とかかんとか針は出て力いっぱい糸を引っ張る。

無事終了!
久しぶりに冷や汗かきました^^
あと3人体験してましたが、2人は同じところで手こずり、
最後の女性はすんなり針を通していた・・・センスあるのか?
その後も質問などが続き、エッグ1脚で1000針程度縫うとか
糸は絶対見えないようにする、一脚3時間ほどで縫製を
仕上げる、エッグよりスワンチェアの方が難しいし時間も
かかる等々興味深いお話を聞けました。
そしてイベントは1時間ほどで終了。
最後は指先が大きくなった手の職人さんと握手して会場を
あとにしました。
それにしても2度と出来ない体験をさせていただけて
感謝感激のGWでした。

2010/05/12, 水曜日
[ 日々のこと ]

2件のコメント

コメント

北欧の職人さん私と同じキャリア16年ですか。。。
もしかしたら私もエッグチェア張れるかしら?

by いすお / 2010/05/13, 木曜日

いすおさん>もうコツ掴んだので私が教えてあげよう!
まあ、革が汗で変色しますが(^^)
キャリアはもうすぐ追い着きますんで待ってて下さい!

by yasso / 2010/05/13, 木曜日