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樹輪舎 ジュリンシャ 京都

『喫茶 いのん』の家具

今回は『喫茶いのん』さんの家具を紹介します。

施主様からの注文のイメージは百万遍の進々堂ように昔からある喫茶店のような重厚感のある家具。また、使い続ける事によって味わいの増すように・・・とのこと。私のやりたい仕事とピッタリだったので全ておまかせで作らせていただきました。

まず、店の雰囲気を決める床材はアルブル・インクさんのチークのモザイクフローリングを提案。すぐに気に入っていただけましたので早速タイから輸入していただきました。

床材にあわせて入り口の上り框はチークの柱材をアーチ型に加工。かなり贅沢仕様です。

テーブルとベンチは楢を使用し大きい方のテーブルは2480x900mm、小さいほうは1240x900mm、どちらも天板は楢の3枚接ぎで制作。最近ナラ材の良いものが本当に無いので、この時の為に取って置いたような材です。

脚は出入りがし易いようにフラティーノ(一本脚)タイプ。あまり骨太にならないように気を使いながら制作。絶妙のバランスになったと思います。

ベンチは少しハの字に開いた板脚、蟻で接合しています。

窓際のカウンターは・・・

黒田辰秋へのオマージュ

こちら厨房側のカウンター

タモに削り出しの面材は純喫茶に欠かせないですね。

また、カウンター椅子は樹輪舎のお向かいさん「山の家具工房」さんとのコラボ。座面が木でシェーカーとウインザーチェアを合せたような雰囲気はお店にピッタリ!

足元のレンガは改装前のお店の床に敷かれていたものを使用。古い味わいがなんとも良い感じです。

そして、壁際のソファーは村上椅子さんに依頼。紺色の座面に鋲、それにバネを使用した座面はやはり雰囲気出ますね。

台の部分は収納になっていて、表面材は楢の化粧合板ですがそこは拘りで標準のツキ板の倍の厚みの物をランダムに張ってもらうことで無垢材の様な仕上がりを目指しました。

とまあ今回、好きなようにやらせていただきましたが、どれも気に入っていただけ、何より私自身が一番楽しんで仕事ができたのでこれからも沢山のお客様に愛される家具になってくれればな~と密かに楽しみにしています。

『喫茶いのん』

場所 鴨川丸太町橋西北詰め 

AM9:30~PM6:30不定休(しばらくは無休)

tel 075-255-3315

2011/05/10, 火曜日
[ お店紹介 作品事例 ]

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